544.「認知症鉄道事故裁判から考える家族介護と地域のあり方」

12月2日のフォーラムで、鉄道事故の遺族の高井さんの基調報告がありました。
「認知症鉄道事故裁判から考える家族介護と地域のあり方」
と題してシンポジウムもありました。

記録に残しておきたいと思いながら、まとめられないままになっていました。

JR東海の裁判は、とても他人事ではありませんでした。

「私達のために、頑張って闘ってくださってありがとうございます。」
と、直接御礼が言いたくて、出席しました。

力強い握手と笑顔をいただきました。


遺族長男である高井氏は、基調報告の前に
「皆さんのお陰でがんばることができました。ありがとうございます。」
とお話され深く頭を下げられました。
心のこもった言葉に感動しました。

認知症鉄道事故裁判
 閉じこめなければ、罪ですか?

読んで、ますますブログに書けないまま、でした。


今日の朝日新聞のフォーラムのページ
「認知症、前を向くために」
にも書かれているのを目にしました。

リスクに備える

認知症の人が起こした事故の被害者と加害者を救済する全国初の仕組みが神戸市で始まります。

認知症の人の事故や損害賠償に関心が深まったのは、愛知県で置きた事故がきっかけ。
JR東海は、列車ではねられた男性の家族に輸送費など約720万円の損害賠償を求めた。


「8年、介護期間より長い」と本にその経過が詳しく書かれています。


2016年の最高裁判決では、家族に賠償責任はないとしましたが、事情によっては責任を負う余地を残した。

公的補償について国は検討したものの「見送り」

神戸市議会は、「神戸モデル」と呼ばれる制度の実施を盛り込んだ「認知症の人にやさしいまちづくり」の条例改正案を可決。



民間の損害賠償保険や当事者のための保険も登場しています。



「事故があったら家族の責任」
と私も、夫をひとりで散歩に行かせていた頃ケアマネさん等に言われました。
かといって、登山をしたり長距離を歩く夫に毎日付き合う事は、とてもできませんでした。
車道を歩いたり、危険がいっぱいでした。


駅のホームから線路に降りて、保護された事もあります。
電車の発車を遅らせても、家族である私が責められることはありませんでした。
JR東海のように賠償請求されることもありませんでした。
同じJRでも違うらしいです。
(JR東海、リニアでお金が欲しかった?)

でも、とてもとても心配な毎日でした。
「1日が終わるとほっとする」
とブログを日記にして書いていました。

ほんとうに、良く無事だったと思います。


いろいろ振り返って思う事はあります。


夫は、ひとりで散歩していただけです。
「徘徊」ではないのです。
嬉しそうに、行って来た事を報告したり、
「明日、左の終点に行っちゃうからね」
と地図を見せて予告もしていました。
「どこへ行くの?」という言葉は理解できない。
行く場所の名前言えないのに、行きたい場所に行って帰って来るのです。
「立ち入り禁止」も理解できず突破していました。

心配な毎日でしたが、夫は、いきいきと暮らしていたと思います。


事故に合っても不思議ではありませんでした。

「閉じ込めなければ、罪ですか」



閉じ込める事は、許されるのでしょうか?





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この記事へのコメント

2018年12月26日 10:05
損害賠償を遺族に求めた判決は間違いだったと私も思いました。24時間見守りができるような介護保険制度でもありません。また刑務所のように一切外出させないやり方も反対ですが・・・。どうすれば良いのか家族会でもテーマにしたいですね。神戸の取り組みはニュースで知りましたが参考になりました。
少し古いデータですが「2012年度までの8年間で115人の認知症の方が鉄道事故で亡くなられているそうです。その中で幾つかの例で遺族に損害賠償が行われていたようです。」(日本老年精神医学会より引用)
若年性認知症向けの保険が登場
https://info.ninchisho.net/archives/31074
らら
2018年12月26日 23:49
のんた2号さん
鉄道事故の遺族への損害賠償は、これまでもあったのでしょう。
1審、2審で家族に賠償を求める判決が出た時、憤慨したのは私達介護家族だったと思います。
有り得ない、有ってはならない、と最高裁の判断を待っていました。

「家族の責任」と決められてしまうと在宅介護はできなくなってしまいますね。

ご長男の高井さん、ほんとうに良く頑張って闘ってくださったと思います。

認知症の男性は、お金を持っていないのになぜ電車に乗るのを見逃したのか、
線路に降りる所を見て止められなかったのか、
線路に降りられないように施錠されていたら、、、

家族だけが責められるのでしょうか。

事故の振り替え輸送費等損失は、わかります。


民間の保険、出てきていますね。
できれば、国の問題として考えてもらいたいです。

認知症であっても安心して暮らせる社会、
難しいですね。

「認知症だから許されるのか」
と言われた事もあります。
本人は、言われている言葉の意味がわからないのですけどね。
若年性認知症は、高齢者とは違う難しさもありますね。

Y
2018年12月27日 19:20
数年前、彩星の会で認知症患者向けの保険が紹介されたことがあり、パンフレットを貰いました。
あの保険は成長したのでしょうか。
加入者は増えたのでしょうか。

あの頃は、自分が入っている複数の保険のことで手一杯でした。
らら
2018年12月28日 23:30
Yさん
数年前から認知症患者向けの保険があったのですね。
知りませんでした。
自転車に乗っていましたので損害賠償のついた傷害保険には、急いで加入しました。
今は、ちょうど切り替え時期にそのままにして消滅しました。

民間の保険は、進化、成長しているように思います。
保険の加入は、個人的なものですので、「それどころでない」ということもありますよね。
アワキビ
2019年01月06日 16:35
ららさん、今年もよろしくお願い致します。
この裁判はJR東海という大企業が介護家族に対して起こした訴訟だったのですが、もし、被害を被ったのが一個人だったら・・・ということも考えておくことも必要だと思います。
のんた2号さんよりご教示いただいた保険のホームページを拝見しました。・・・その中の事例を読んでいて、昨年、私が夫の車椅子を押していて、三越デパートの入り口で、知らない人の踝に車椅子をぶつけてしまったことを思い出していました。皆さんにもご心配をおかけしました。
また、振り込め詐欺に遭ったとき等の弁護士費用?という事例も我が家のことか?と。でも、詐欺に遭って弁護士に頼んでも、お金はまあ返って来ることはないけどね。損害賠償請求が裁判で認められても、加害者側に資産がない時には差し押さえるものがないから、どうにもできないです。
ちなみに、うちの場合、3年前に住宅火災保険に付帯する「個人賠償特約」に入っいます。あいおいニッセイ同和損害保険の
住まいの保険」なのですが、この保険会社の個人賠償特約は、認知症の人など「責任無能力者」が起こしたことに起因する損害もカバーできるところにあります。
・・・第三条「被保険者の範囲」
記名被保険者、記名被保険者の配偶者、同居の親族、別居の未婚の子、これらに該当する者が責任無能力者である場合は、その者の親権者、その他法定の監督義務者および監督義務者に代わって責任無能力者を監督する者。
賠償限度額は1億円です。
保険料は、うちは5年長期で加入していますが、個人賠償特約は1年あたり1,142円と比較的お安いです。
のんた2号さんがご紹介の保険のように弁護士特約は付いていない分、安いです。
事故がとても心配なら弁護士特約が付いている保険のほうが良いでしょう。
らら
2019年01月07日 12:12
アワキビさん
遅くなりました。
明けましておめでとうございます。
今年もよろしくおねがいします。
アワキビさんの仰る通りです。
JR東海という大企業を相手に闘ってくださったことは、介護家族に勇気をくださったと思いますが、相手が個人だった場合の補償も必要ですね。
損害賠償だけで、年額千円台の保険も出てきました。
ただ、どうなんでしょう。
民間保険加入の個人だけの補償でいいのでしょうか。
やっぱり「介護家族だけの責任」なのでしょうか。
保険加入は必要だとは思いますが、、、。

安心して暮らせる社会であって欲しいです。

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