枕経・納棺

19日 枕経・納棺

菩提寺は、都区内です。
思いがけず、ご住職から枕経のお申し出があって、喜んでお願いすることにしました。
納棺の時間を予定より少し遅くしていただきました。

ご住職は二代目、娘よりやや年上、まだお若い。
都区内から車を運転して来ていただきました。

枕経は、まるで歌うようなお経が心に沁みました。
元住職にも負けない良く響く声でした。

法名についての希望を聞かれ、俗名と同じ名前にして欲しいとお願いしました。
浄土真宗ですので「釋」という字の下に俗名と同じ名前です。
とても気に入っているので残したい、とお話しました。
「調べて、考えて見ます」というお返事でした。

ご住職の到着が事故渋滞で遅くなってしまい、葬儀社さんと納棺師さんが外で待っていました。

納棺師さんは、素晴らしかったです。
外れた顎を戻すのは、難しかったと思いますが「見ているとお辛いと思いますので」と見ていない間に口を閉じさせました。
その後は、側で私達にも手伝わせてくださって、家族に寄り添う言葉がけもしていただけました。

娘の強い希望で、白装束は着させたくない、と衣装を選んでありました。

お気に入りのオールブラックスの黒いラガーシャツを着せたかったらしいのですが、とっくに処分していたので、明るいブルーのラガーシャツ、お気に入りのハンチング帽等も用意しました。

納棺師さん、体が固くなっているのは、普通の硬直と違って病気のためだということの区別がつくのだそうです。
「ここ、クセがあるんですね」と頭を見て微笑みかけたり、靴下を娘夫婦に履かせるように渡して「色を選んだのですね。」と話しかけてくださったり、脱がせたパジャマも、残されますか?と聞いてくださり、不要なら持たせてくださると仰って、その話し方も優しく、とてもゆったりとした良い時間でした。
綺麗な布を夫にふんわりとかけただけで、肌が見えないようにしながらの着せ替えも見事でした。
シャツが少しきつくて「ごめんなさいね」といいながらでしたので、私も引っ張るのを手伝わせていただきました。
最後の着替え介助ができて嬉しかったです。

「お化粧、しなくても良いくらいですけど」といいながら綺麗に口紅も塗って、整えていただけました。

私の父の時は、別室で待たされ、無言で最後に少しだけ紐を結ぶとか、その程度でした。
娘はその時の白い衣装が嫌だったと、夫に相応しい衣装を主張しました。

私は、どうでも良い事だったのですが、一緒にラガーシャツ、ズボンを「これがいい」と一緒に選んで良かったです。
この時、夫の物を着ないからと全部処分してしまわないで良かった、と思いました。

白い布張りの棺に夫は入りました。

「白雪姫みたい!」と孫娘が言いました。

3番孫は、自分の描いた絵が入っているのを確認していました。

「何か入れたい物があったら、用意しておいてくださいね。」といわれました。
写真等もいいのだそうです。愛犬の写真や、山の写真も入れました。

葬儀社の担当Kさんに「素晴らしい納棺師さんでしたね。」とお話すると、
「家族の前で、見事に着せ替えができるのは、彼女だけです。プロの中でもトップです。」とのこと。
こんな素晴らしい納棺がプランの中に含まれているのですから、この方にお願いしてほんとうに良かったと思いました。

枕経とこの納棺で、随分気持ちもスッキリとして、清々しい気持ちになれました。

娘が珍しくフルートを聴かせてくれました。
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姉夫婦へのお礼も込めて、父の残した金のフルートでの演奏。
夫の繊細な音色とは違う、娘らしい音色と唄い方でした。

この後、姉夫婦が帰ってしまうと、一段と寒~い寒い夜になりました。
仕舞い込んであった電気毛布を思い出して引っ張り出し、お風呂に入って暖まると朝まで眠れました。